精神科医が自分に認知行動療法してみた~最近の活動報告~

精神科医放送作家ベーシストのばんどうです。

最近ありがたいことに様々な人に声をかけていただき(こちらからの声かけもあり)、お笑い、精神科、音楽等、さまざまなジャンルで活動することができています。

その一方で、多ジャンルの強者達の強風に晒された結果、自分が本当にやりたいことを見失いかけていて、俺って一体何がやりたかったんだっけ?状態に陥ってます。

「何が三足のわらじだよ。お前は何者でもない、まんねん中途半端野郎が」

梅雨の時期も相まって、自分の中のジメジメとした不安や憂鬱気分が暴走し、気を抜いたらこんなセルフネガティブ暴言を吐いてしまいます。

今回は、そんな陰鬱な気分を晴らしていくべく、最近の活動報告も含めて、自分自身に認知行動療法を施行していこうと思います。

(まだまだ未熟者なので間違っている点があればコメント等で指摘お願いします、、、)

何かわかんないけどモヤモヤするなぁとか、自分って一体何がしたいんだろう・・・

という僕みたいな人は、この記事のように、自分に認知行動療法して、現状と行動を整理する手助けにしてもらえると嬉しいです。

この記事が書き終わる頃には、美容院から出た時のような、爽快気分を味わえていたらいいなぁ

認知行動療法とは

まず認知行動療法とは 

とある病院HPから引用した文です。

認知行動療法(Cognitive Behavior Therapy)はCBTとも呼ばれ、ストレスなどで固まって狭くなってしまった考えや行動を、柔らかくときほぐし、自由に考えたり行動したりするのをお手伝いする心理療法です。
もともとはアメリカのAaron T Beckという人が、うつ病に対する精神療法として開発したものですが、うつ病以外にも、不安症や強迫症など多岐にわたる疾患に治療効果と再発予防効果があると言われています。
また、現在では、精神科の治療としてだけではなく、法律、教育、ビジネス、スポーツなど、あらゆる領域で認知行動療法の考え方が取り入れられているようです。

(NCNP病院HPより 引用)

簡単に言うと

今の状態を認識し、目標達成を妨げているものを明確にし、行動に移す。

失敗したらまた再認識し、行動に移す。これを繰り返していく、精神療法です。

自分がどういう状況なのか認知し、どこに向かっていけば良いか明確にすることは、認知行動療法の第1ステップになります。

目指している場所がどこかわからないと、目指しようがありませんので。

なのでまずは認知行動療法の認知から取り組んでいこうと思います。

最近携わった作品と、今取り組んでいるものを整理しつつ、自分の状態を認識していこうと思います。

僕の活動は大きく分けて、精神科医、音楽放送作家に分けられます。一つずつ噛み砕いていきます。

精神科医として

まずは精神科医としての活動から。

僕はこの記事を書いている2023年6月現在、医師になって6年目、精神科医になって4年目になります。

医者のキャリアの節目の目安のひとつとして「専門医」というものがあります。多くの科では、初期研修医の2年間を終え、専門科を決めてからさらに4年、つまり医者6年目に「専門医試験」を受ける資格を得ます。

試験やレポートを提出して合格すると、晴れて〇〇科専門医と公言することができます。

要は博がつき、ある程度認められた証をもらえるわけです。

この「〇〇科専門医」が取得できたら、所属している病院や医局を辞めて独り立ちする人も少なくありません。

僕は今まさにその節目の時期で、専門医の試験を受けているところです。(果たして合格できるのか・・・)

最初は医者になりたくなくて医者になりましたが、なんとかやりがいも見つけ、ここまで続けることができています。

ほんとうにやめずに良くやったよ・・・

精神科医としての僕のやりがいは、死のうとしていた人が、また生きようと考え直す瞬間に立ち会えた時に強烈に感じます(もちろんそんな簡単な事ではないですが)

今後は、自殺未遂患者や、パーソナリティ障害の患者さんの診療に力を入れて行きたいと思ってます。

その診療の経験をもとに、自己肯定感や、自殺予防、パーソナリティ障害についての知識を深めて、論文作成や本を出版をしていくことを目標としています。

うん。この分野はそこまでブレはない気がする。

ただ他にやりたい事が多すぎて、どこまでこの分野に力を注ぐべきかを悩んでいるところです。

週3、週2で医者して、それ以外は他の活動をすることも可能。でもそれでは自分の興味のある精神医学の分野に携わる事が難しいのではないか・・・・

でもまだその時ではないのかな・・・

そこまで医者のウエイトを軽くするのは、専門医を取得してからが良いかなぁ・・・

医者とそれ以外の活動のバランスに関しては、去年から悩んでいて、いつもここに辿り着きます・・・

音楽家として

次に音楽について。

現在僕はSensu Planet & The Howling Fishというバンドのサポートベーシスト(以下、サポべ)をしています。

2023年4月にアルバム「MOTEL」がリリースされました。

https://linkco.re/NVzgGGcT?lang=ja

バグダッドカフェみたいなモーテルで、ラジオからこんなんかかってきたら最高やんけ。というテーマのアルバムです。

2023年5月の段階では日本のR&Bチャートで10位にランクインしてました!!すごい!!

作詞作曲はリーダー↓↓が担当してます。

https://www.instagram.com/sensuplanet/?hl=ja

おすすめはLadyという曲で、僕の動くベースも聞けます。ぜひ聞いてみてください。

もちろんバンドとしての活動も続けて行きたいですが、自分のソロのプロジェクトとして、曲を作って行きたい気持ちもあります。

そもそもこのバンドに誘われたきっかけが、インスタグラムで演奏動画や作詞作曲した曲をあげていたら、このバンドのリーダーと繋がることができたという経緯もあるので。

僕のインスタグラム↓

https://www.instagram.com/bandband0/?hl=ja

また、最近ワタナベエンターテイメント所属の、とある芸人さんから、ネタに使う音源を作ってほしいという依頼がありました。まだ打ち合わせ段階ですが、完成したらまた公表しようと思ってます。

ネタの音源を作るのが、どこまで自分に向いてるのか、どこまで自分が楽しいと思うのかわかりませんが、この案件が思ったよりも上手くいって「ネタ作曲家」という肩書きが生まれたらそれはそれで面白いし、聞いた事ないので、いいなぁとも思う。

まとめると、サポートベーシスト、自分の曲作り、ネタ作曲家?が当面の活動内容になるのかなぁと思います。

続いて少し余談ですが、自分がソロで作りたい世界観はこれだ!!というドンピシャなアーティストに最近出会いました。

Ginger Rootというアーティストです。中国系のアメリカ人で、日本人でもなんでもないのですが、昭和の日本の映像や音楽が大好き、というのが伝わってきます。

ファンクミュージックをルーツに持ちつつ、YMOや日本の昭和の文化を取り入れた空気感を纏っていてすごく好きです。

なによりこの昭和感、僕ドンピシャです。こんな世界観の曲を僕も作りたいです。

この人の曲と映像をみて自分の目指すべき目標だ!!キタコレ!!

とマジで脳天を撃ち抜かれ、音楽熱も高まっているのですが、、、、

誰かからの依頼ならまだ尻に火がついて、なんとか取り組むことができるのですが、なかなか自分の曲作りに時間を割く事ができていない状態です。

くそう・・・・

でも最近放送作家や精神科専門医のことでバタバタしてたし、少しずつ曲作りも再開していけるよ。きっと大丈夫だよ!!

てな具合に、診察室に座っている患者の自分に対して、自分先生が励ましてくれたので、ちょっと元気がでてきました。

ちょっとずつでも自分の曲作りに割く時間も作っていきたいなぁ

放送作家として

最後に放送作家について。これが一番ややこしい。

そもそも放送作家って何してるの?と思う人もたくさんいると思うのでざっくりと説明すると

テレビやラジオ、YouTube等の企画をつくったり、構成を考えたり、台本を作ったりする職業を放送作家といいます。

有名な人だと、秋元康、高須光聖、鈴木おさむ、オークラとか(敬称略)

この放送作家っていう字面が昭和クサくて好きなんですよね。

そんな昭和クサい職業を副業として掲げている僕が、2012年12月にこんなツイートをしています。

ここに掲げていることは概ね変わっていません。

文化やサブカルチャー、知識をエンタメに昇華した作品に関わりたいと思ってます。

では最近の活動についてはどうでしょうか。ひとつずつみて行きましょう。

ワタナベ芸人youtube

ワタナベエンターテイメントの芸人さんのyoutubeをいくつか手伝っています。

こゝろという漫才コンビのカニの動画は撮影と編集を担当し、

こたけ正義感という弁護士芸人さんの、利き定義という動画は企画・撮影・編集を担当しました。

若手の芸人さんのユーチューブで企画立案に携わろうとすると、編集も一緒にお願いされることが多いです。

この「編集」がかなり骨の折れる作業で、かなりの時間を費やさないといけません。

いまのところ、企画構成に携わろうとすると、編集もしないといけない事が多いです。

企画構成のみでもチームに入って欲しい!!

と思わせるような能力をつけていかないとなぁと思う今日この頃です。

じゃあその企画・構成力はどうやって身につければいいのか。

これはもう僕は経験だと思ってます。いかに放送作家として、たくさん企画・構成を担当をたくさん経験するか。これに尽きます。(最初から飛び抜けた才能を持ってる人もいるとは思いますが、僕がなさそうです)

なぜなら、そもそもこれは実現しやすいとか、これはもうやられているとか、そういった常識みたいなものが多く、やってみないと学習しづらいのです。

ある現役の放送作家さんに、君は医者でそもそも食えてるんだから、やりたくない事はやらなくて良い

と言われた事があります。

たしかに編集の細かい作業は苦痛を伴いますが、それでも企画・構成に携われる環境に居続けることが重要だと思ってます。だからこそしばらくは続ける意味があるはずだ!!

と言い聞かせることに今しました。

よし次

ぱーてぃーちゃんの切り抜き最高No.1

@partycham_kirinuki

こちらはワタナベエンターテイメントから直で依頼されてる仕事です。

ぱーてぃーちゃんには信子さん以外は、上のカニの動画でお会いした事がありますが、僕がこの切り抜きをやってることはたぶん本人達は知りません。でも事務所からの依頼なのでオフィシャルです。

チャンネルの名前は僕が考えました。

1動画作ると1000円もらえます。

2023年2月から地道に週3回更新を続けてます。一応90万回再生くらいいってる動画もあります。

ぱーてぃーちゃんはショート向きなやりとりが多くて面白いですから、そりゃいきますよって話ですがね・・・

今のところ結局何が再生回数が伸びるのか、いまいちわかってないです。

これは果たして続けるべきなのか・・・・

大ショート動画時代の今、勉強のためにも続けるべきか・・

だがしかし、これは放送作家としての企画・構成を考える仕事に繋がるとは到底思えない。

よし。これはやめます。よく毎週がんばった自分。ありがとうぱーてぃーちゃん。

毎週金曜日にこのショート動画を作っていたので、この時間を他に使える…..!!??

がらんどう〜取るに足らない診察〜

これは僕が唯一出演者としてでている作品です。

精神科医である僕が、変わったフリーターの冨樫くんを診察するラジオです。

このラジオでは、演者、編集、ジングル作曲を担当してます。

この作品に関しては、ワタナベの放送作家スクールで会った冨樫君とシンプルに合う口実になるのでやってるところもあります。

文化人として、地上波のラジオのパーソナリティーを務めることが夢でもあるので、喋る練習のためにも続けようと思います。それにしてももうちょっと面白くなるよう工夫しないとな・・・

よし次

メンタルドクターsidow

芸人さん以外にこちらのyoutubeも手伝っています。

※この動画に僕は全く携わっておりません

つい最近から企画や撮影を手伝っており、今後upされる動画のいくつかには携わっておりますので、また動画がupされ次第告知させていただきます。

精神科医でかつ放送作家である僕しかできない企画ができる気がしますし、なにより普通に精神科医として先輩ですし、学ぶ事が多いと思うのでこれはもち続けます。

今後はYoutubeも続けつつ、テレビやラジオ、雑誌にも携わりたいなぁと思ってます。

認知療法

以上が最近の僕の活動の全てになります。

もともと僕は「みうらじゅん」や「いとうせいこう」「YOU」のような『結局本業が何かわからない人』に強く憧れています。彼らこそが人生を楽しんでいる文化人だと思うのです。将来彼らと意味のわからない仕事をして、みんなでひっそりニヤニヤするのが夢です。

しかし彼らを目指している故、目標が混乱しやすいということにも気づく事ができました。

いわゆるここまでが認知療法的なアプローチになります。

行動活性化・問題解決法

ここからは目標を明確にし、実際にそこに向かっていくために取る行動を詰めていきます。

認知行動療法の認知→実際に行動に移していくステップになります。

以下に具体的な取るべき行動を整理したものをまとめます。

  • 精神科医として

目標:死のうとしていた人が、また生きようと思えるためにどうすればいいか追及する

そのために → 日々の診療や読書等で自己肯定感や、自殺予防、パーソナリティ障害についての知識を深めて、論文作成や本を出版する。

そのために →読書しまくる。週1回ブログを更新して、さまざまな事を言語化する。

  • 音楽

目標:良いサポべとなる、自分の曲を作る、ネタ作曲家になる?

そのために → 基礎練しまくる、自分の曲にちょっとずつでも時間を割く

そのために → 依頼に対して全力で取り組む、週に1、2回は全力で音楽に取り組める日を作る。(水or木の早朝と夕方+ 1ヶ月に1回丸1日音楽に捧げる日を作る)

  • 放送作家として

目標:Youtubeで編集をやらない

   テレビ・ラジオ・雑誌等にも活動を広げる

   地上波のラジオでパーソナリティーを務める

そのために:企画力をつける

そのために:週1回さまざまなジャンルの番組を5種類はみる。 

    週1回youtubeで使える企画を一つ、今後やりたいテレビやラジオの番組の企画を一つ考える。 

ラジオを続け、喋る練習をする

おわりに(再発予防)

いかがだったでしょうか

認知して行動 → 新しい気づきを得る → また認知して修正する → 行動する

この繰り返しが認知行動療法です。

散髪後の爽快さとまでは行きませんが、自分のロッカーを久しぶりに整理したような爽快さがあります。

定期的に自分の立ち位置や目標を、整理整頓した方が良いみたいですね。

書き出すことで、自分の気持ちや目標が整理される、僕が外来でよく患者さんに言ってることです。

まじめな患者さんは毎日日記をつけて外来で見せてくれます。見習っていこう。

こうやって思考のフォーム確認をしても、また必ずわからなくなったり不安になるのが人間というものです。

だいたい僕は3、4ヶ月に1回わからなくなるので、その都度振り返り、フィードバックをしようと思います。

次回は9月か10月ごろに活動報告も込めて記事を書こうかな

それではまた次の外来でお会いしましょう 自分!!

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